- 仕事帰り、料理したくない
- 毎日、夕食の献立を考えるのは大変
- だけど、パートナーには健康的なご飯を食べてもらいたい
こんな悩みを抱えている、共働き夫婦のための記事です。
仕事帰りに時間がない中で、献立を考えて買い物して作って…としんどい思いをしている人はたくさんいると思います。
私は共働き夫婦2人暮らしで、管理栄養士として働いています。
職場でも食事を作り、疲れて家に帰った後も夕食を作って…とご飯作りに嫌気がさしていた時期がありました。
今は考え方を変え、少し工夫することで頑張らずとも夕食を作ることができています。
この記事では、仕事帰りに夕食を作りたくない時の対処法から栄養バランスの考え方までまとめて解説します。
この記事を読めば料理したくない!と思った時に料理をしなくてもすむ方法が分かります。
「料理したくないけど、しないといけない」と苦悩している方の参考になれば嬉しいです。
料理をしたくない時の対処法2選
最初に結論を言うと
- 「料理をしない」選択をする
- パートナーと話し合う
詳しく解説していきます。
「料理をしない」選択をする
- 「簡単、時短レシピを検索して作ろう」
- 「メイン料理はお惣菜を買って、汁物は作ってご飯は炊こう」
「料理したくない」、「料理が苦痛」と感じた時に最初に考える方法としては上記のように考える人が多いと思います。
しかし、その場しのぎの対処法でありいつか心が折れてしまう時がきてしまいます。
思い切って「料理するの、やめます」と宣言してみましょう。
「料理をしない」自分に対して罪悪感を感じてしまう人もいると思います。
そんな時は、手料理=愛情という考えを疑ってみるとよいです。
私自身、仕事帰りに夕食を作ることが嫌で投げ出したいと思っていた時があります。
参考になるレシピ本はないか?と、すがる思いで本を探していたら「料理が苦痛だ」という本をみつけました。
本に書かれていた「作り続ける料理や考え続ける献立は愛情の前に日常だ」という一文を見た時は、目からうろこでした。
その通りだなと思うと同時に「料理をしたくない」と感じる自分を許せた気がしました。
しかし、ある日ぱったりと今まで当たり前のように用意されていた食事がなくなってしまうのは、パートナーからすると戸惑うと思います。
「料理をしたくない」と思う自分を許して「料理をしない」という選択をした次は、パートナーに相談してみましょう。
パートナーと話し合う
まず、食卓を共にするパートナーに自分の気持ちを正直に伝えます。
- 仕事帰り、疲れていて料理をする気力が残っていない
- 料理している時間を趣味などのリラックスする時間に充てたい
「料理をしたくない」と思う理由を伝え、「料理をしない」選択をとりたいことを伝えます。
パートナーとしては急に言われて、じゃあ明日から夕食ないですという状況になると戸惑いますよね。
- 「来月から」夕食を作らないなど、少し猶予を設ける
- 1週間、1ヶ月と期間を決める
上記のように、パートナーに心の準備をしてもらいます。
私の場合は、「来週、一週間は夕食作りたくない、作らない」と伝えました。
夫は戸惑いつつも「じゃあ、俺が作るよ」と言い、買い物までしてくれることになったのです。
私は食後の食器洗いだけをするという一週間を過ごしました。
このように「料理をしたくない」と思う理由をしっかり伝えれば、意外とあっさり承諾してくれることもあると思います。
でも…パートナーを納得させるような理由をはっきりと伝えられない。
そんな人は一度、「料理の工程」について考えてみましょう。
そして、料理のどの工程が嫌という気持ちがはっきりとしたら対処法を考えて、パートナーに心の準備をしてもらいましょう。
「 料理をしたくない」にもいろいろな理由がある
料理はいろいろなスキルの集合体です。
仕事終わりに疲れた状態でこなすのは、そもそも無理があるということを思い出してほしいです。
全部嫌いなことか、一部嫌いなだけか、料理工程に対する自分の気持ちを整理していきましょう。
料理ができるまでの工程を洗い出す
6つの工程に分けて考えてみます。
1.献立を考える
- 冷蔵庫を見て残っている食材は何がある?
- 和食にするか、洋食にするか、それとも中華料理?
- 1時間で作れるレシピは何がある?
この時点で、頭を悩ますことがたくさんあります。
2.買い物に行く
- 疲れている中、仕事帰りついでにスーパーへ寄る
- 休日にまとめ買いする
車ならまだしも、自転車が移動手段の方にとっては苦行ですよね。
3.食材を収納する
- 重い荷物を持って、台所まで運ぶ
- 食材によって冷蔵庫、冷凍庫、調味料など常温で保管するような場所への仕分けをする
この時点で、息切れ状態。
でも、次からが本番…。
4.調理・盛り付け
- 野菜を洗って、切る
- 炒める、煮る、焼く、蒸すなどの加熱調理
- コンロで加熱している間にさらにレンジ加熱で時短調理も
- 調理の合間の調理器具洗い
出来上がった料理を食器に盛り付けて、やっと完成…!
5.食器を洗う、拭く、乾かして食器棚にしまう
- 横になりたい気持ちを抑えつつ、食べ終わった後は食器を洗う
- その後はすぐに布巾などで拭く、もしくは次の日の朝まで置いておき、ある程度乾いてから食器棚にしまう
上記、1〜5の工程すべて行うことを「料理をする」ということだと思います。
改めて文字にしてみると、とんでもない量のタスクをこなしていることが分かりますね。
それらのタスクを仕事帰りに1人でやっているのです。
よほどの料理好きでない限り、「料理したくない」と思うのは当たり前なことです。
- 調理は好きだけど、献立を考えて買い物に行くのが嫌だ
- 味付けや見た目がいい料理を完成させるのが苦手
- 調理から盛り付けまでの全部が嫌だ
「料理をしたくない」と思う理由はどの工程か、それとも全部嫌なのか…自分の気持ちを整理してみましょう。
「料理したくない」原因となる工程別の対処法
「料理をしたくない」理由がはっきりとしたら、次は対処法をみていきましょう。
一部嫌いな場合は家族や外部に頼る
1.献立を考えるのが嫌
①レシピサイトやレシピ本を参考にする
ポイントは「お気に入り」のサイトや本をみつけておくことです。
最近だと、YouTubeなどの動画でもレシピを検索出来ますよね。お気に入りの料理家をみつけるのも楽しいですよ。
②ミールキットを活用する
届いた食品をそのままレシピ通りに調理するだけで良いため、献立を考える手間が省けます。
③献立は考えず、食材を元に料理をする
旬の食材を元にレシピ検索したり、塩で味付けして焼くなどシンプルに調理します。
献立作成→買い物ではなく、買い物→3色食品群からバランスよく食品を選んでシンプルに調理するとしっかりと献立を一から考えなくても形になるものです。
2.買い物に行くのが嫌だ
①家族にまとめ買いしてもらう
買い物リストをパートナーに渡して食品を買ってきてもらいます。
②ネットスーパーを活用する
ネット注文、配達が可能なスーパーが近所にあるかを調べてみましょう。
③ミールキットを活用する
3.食材を収納するのが嫌だ
①冷蔵庫、冷凍庫内は常にきれいにしておき、「肉や魚はこのスペースにしまう」というように食材別に収納する場所を決めておく
②パートナーにお願いする
4.調理が嫌だ
①中食にする
中食とはスーパーなどでお惣菜やお弁当を購入したり、デリバリー(宅配・出前)を利用して家出食べることを言います。
②宅食(調理済み食品)を活用する
③外食にする
食器洗いが嫌だ
①食器洗いは作ってもらった人がするというルールを決める
②食洗機を利用する
全部嫌いな場合は外部サービスを活用する
「調理が嫌だ」という場合と同じで外食やデリバリー、宅食などの外部サービスを活用する。
自分の「料理したくない」理由が整理できたら、パートナーに伝えてみましょう。
パートナーに気持ちを知ってもらうことで、苦手なことや嫌なことを代わりにやってもらうなどして、役割分担していきましょう。
もしくは、全面的に外部に頼るという方法を受け入れてもらいましょう。
- これで料理しなくても美味しいご飯が食べられる!
- 「料理したくない」という悩みから解放される!
- …でも、栄養バランスは大丈夫なのかな?
「料理のこの工程が嫌だから、対処法としてこうしたい」とパートナーに伝えられたら気持ちが楽になりますよね。
だけど、ずっと外食やデリバリー、お惣菜を利用していると健康面が心配になる方も多いでしょう。
料理の苦痛から解放されたと思ったら、健康という新たな悩みができてしまっては意味ないですよね。
そこで次は、栄養バランスの考え方について解説してきます。
料理に関する家事を時短したい!でも栄養バランスが気になる
パートナーにはいつまでも健康でいてほしいから、栄養バランスのとれた食事を摂ってほしいと思う人は多いと思います。
1食でバランスをとろうとせず、1週間で考える
「健康な食事」とは、健康な心身の維持・増進に必要とされる栄養バランスを基本とする食生活が、無理なく維持している状態を意味する。
引用:厚生労働省
働いて時間がない、疲れている状態では理想的なバランスの良い食事を無理なく毎日用意することは難しいです。
無理なく栄養バランスのとれた食事を用意するためにも、1食単位ではなく、1週間単位で気楽に考えましょう。
自炊でなくても、外食メニューやお惣菜、冷凍食品等の選び方や組み合わせ方でもバランスをとれることを知る
食材を選ぶ時に考えるポイントを知っておくと良いです。
・主食となるご飯、パン、麺、芋類+主菜となる魚、肉、卵、大豆製品+副菜となる野菜、果物、きのこの3点を揃える
言い換えると
主にエネルギーのもとになる(黄色)+主に体をつくるもとになる(赤色)+主に体の調子を整えるもとになる(緑色)=3色食品群
小学生の時に家庭科の授業で習ったという覚えのある人が多くいるでしょう。
例えば、こんな食事です。
外食の場合→「鮭の塩焼き定食」主食:ご飯+主菜:鮭の塩焼き+副菜:ほうれん草のお浸し+汁物:具だくさんみそ汁(野菜・きのこ)
お惣菜を活用する場合→主食・主菜:お寿司(ご飯・魚)+具だくさんみそ汁(野菜・きのこ)
私たちは多様な食品を組み合わせて、必要な栄養素を摂っています。
主食・主菜・副菜を基本とすることで、多様な食品から必要な栄養素をバランスよくとることができるのです。
まずはいろいろな食品を黄色、赤色、緑色のグループそれぞれから選ぶようにしましょう。
・旬の食材を選ぶ
旬とは、ある特定の食材において、他の時期よりも新鮮で美味しく食べられる時期のことです。
栄養成分も豊富であることが知られています。
今となってはスーパーで1年中みることができる野菜がほとんどですが、旬の時期とそれ以外の時期を比べると、やはり旬の時期の方が栄養成分が豊富であることもわかっています。
旬の食材を献立に取り入れない理由がありません。
凝った料理を作らなくても、旬の食材を引き立てるシンプルな料理で十分美味しさを感じられる点も嬉しいポイントです。
「料理に関する家事を時短したい、無くしたい」という願いを実現しつつ、栄養バランスをとることは可能です。
料理をしたくない時の対処法まとめ
1.「料理をしない」選択をする
「簡単、時短レシピを検索して作ろう」「メイン料理はお惣菜を買って、汁物は作ってご飯は炊こう」といった小手先なことだけでは解決しません。
手料理=愛情という考えを疑い、思い切って「料理するのやめます」と宣言をした自分を責めないようにしましょう。
2.家族と話し合う
食卓を共にする家族に自分の気持ちを正直に伝えて、夕食に対する自分の理想と家族の理想をすり合わせます。
「料理をしたくない」という気持ちを理由と共にパートナーに話してみると意外とあっさり「そっか、じゃあどうしようか」と一緒に対処法を考えてくれると思います。
夕食の品数は○品ないといけない、毎日違うものを作らないといけないといった自分の中にある「こうしなきゃいけない」ということが案外、パートナーにとっては重要なことではないということがわかるきっかけとなるかもしれないですよ。
自分の中だけで悩み、機嫌が悪い状態で調理をしていてもたいして美味しくない料理ができてしまいます。
さらに、パートナーにとっては「何で怒っているんだろう」と負の気持ちが連鎖してしまうでしょう。
お互い幸せになるため、どちらかが犠牲になるようなことはしないほうがいいです。
そのための最初の一歩としてパートナーと夕食について話し合い、「料理をしたくない」という気持ちを伝えてほしいです。
毎日、仕事帰りに疲れた状態で夕食を作っている人が「こんなに頑張って料理しなくてもいいんだ」と心が軽くなっていただけたら嬉しいです。
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